Japanische Klassiker mit Furigana
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しょうじょじごく
少女地獄
夢野 久作
Lesen Sie 少女地獄 (しょうじょじごく) von 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 105.174 Zeichen · 206 Bildschirme
どんなに笑われても軽蔑されても、私は平気で微笑し返すことが出来るようになりました。世間の人々が……この地球全体までが、大きな虚無のうちに生み付けられておる小さな虫の群れに見えて来ました。そうして、そんな虚無の中で、平気で悪い事をする虫ならば、こちらも平気でヒネリ潰して遣っても構わないような気持になって来ました。……女新聞記者になったら面白かろう……なぞと空想したのもその時分の事でした。
虚無なんて事を考える女は、女として価値のない女でしょうか。同窓の人達は皆私を「火星の女」とか「男女」とか綽名を付けておられたようです。何だか私の顔を見るたんびに、気味わるそうに溜息を吐いておられるようでした。御自分たちが、私のような女に生まれなかった事を、安心しておられたようにも思えましたが、違っておりましたでしょうか。
私の両親も私の顔を見るたんびに溜息ばかり吐いておりました。親としての興味を全くなくしたような絶望的な眼で私を見ておりましたが、そんな気持も私は察し過ぎるくらい、察しておりました。
忘れもしません。今年の三月十七日、私たちの卒業式のあった日の午後の事でした。