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Japanische Klassiker mit Furigana

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しょうしょうしげもとのはは

少将滋幹の母

谷崎 潤一郎

Lesen Sie 少将滋幹の母 (しょうしょうしげもとのはは) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 83.234 Zeichen · 160 Bildschirme

Aozora Bunko

それでも感心に、主人の為すべき勤めは忘れず、左大臣が礼を述べて帰り支度をしかけると、かねて今夜の引出物に用意しておいた箏のことを持って来させたり、白栗毛と黒鹿毛の見事な馬を曳いて来させたりして披露をした。そして、左大臣がよろめきながら座を立ちかけると、

「殿々、失礼ながら、お足元が心もとない」

と、自分も同じように危い足取りで立ち上って、

「御車を此方へ着けさせましょう」

と、時平の車を階隠の間へ寄せるように命じたりした。

「あッはゝゝゝゝ、こう見えても私は大丈夫、あなたこそえらい御酩酊ではないか」

そう云う時平は、これも正体なく酔っていて、車が勾欄の際へぴったりと引き寄せられても、そこまで歩いて行くことさえ困難に見えた。そして、二三歩足を運んだところで、どしんと臀餅をついてしまった。

「あ、これはいかん、………」

「それ、それ、そのようにふら/\しておいでなされて、………」

「何でもない、/\」

そう云って時平は立ちかけたが、立つと又すぐ臀餅をついた。

「これは/\、我ながら醜態極まる」

「それではとても御車にはお召しになれませんな」

定国がそう云うと、

「左様々々」

と、菅根が応じた。