Japanische Klassiker mit Furigana
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しょうねんたんていちょう
少年探偵長
海野 十三
Lesen Sie 少年探偵長 (しょうねんたんていちょう) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 110.286 Zeichen · 221 Bildschirme
と、牛丸は首をひねった。しかし彼は、その人物を追いかけていくつもりはなかった。向こうへいってくれて結構であると思った。このすきに、早いところ逃げてしまうのだ。
「さあ、走るんや。今のうちなら、地下牢の方へ引きかえせる」牛丸は春木をうながして、廊下を縫うようにして走った。彼は山塞の地理を研究して知っていた。運もよくて、彼は春木と共に、元の地下牢の方へ走りこむことができた。
そこには、戸倉老人が待っていた。
老人は、牢番の小竹と身体をくっつけ合っていたが、少年たちがはいってきたので、離れた。小竹さんは猿ぐつわをかまされ、手足はぐるぐるまきにされ、椅子にしばりつけられてあった。小竹さんの目だけは自由に動いていた。いつもの睡そうなにぶい光の目ではなく、いきいきとした目つきで、みんなの顔を見ていた。恨めしそうでもなく、いかりにもえている様子もなかった。
「それじゃ、わしたちはでかける。あとは頼みます。これから毎日、あんたの無事を祈る。短気をおこさぬようにな」
と、戸倉老人は、小竹の肩をかるく叩いて、眼に涙をうかべた。すると小竹は、二三回あごをしゃくってみせた。