Japanische Klassiker mit Furigana
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しょうねんたんていちょう
少年探偵長
海野 十三
Lesen Sie 少年探偵長 (しょうねんたんていちょう) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 110.286 Zeichen · 221 Bildschirme
「早くゆきなさい」と、いそがせているようだ。これでみると、戸倉老人と小竹との間にはひそかなる了解があることが明らかだった。小竹がしばられたのも、二人合意の上のことであるにちがいない。
そこで戸倉老人につれられ、春木と牛丸の二人は、山塞を逃げだした。どういくと抜け道にでられるか、そのことは戸倉老人がよく知っていた。要所要所の扉をあける鍵もちゃんと持っていた。あける前に、警鈴用の電気装置をうまく処分することも、やはり老人が知っていた。
それより牛丸少年がおどろいたのは、老人が元気いっぱいだったことである。牢の中でも、首領の前へ呼びだされたときでも、老人は一歩も歩けない重病人のように見えた。それは、わざと重病人の風をよそおっていたのにちがいない。
しかし老人が、いくら巧みに抜け道から抜け道をたどって逃げたにしろ、わるがしこい四馬剣尺の張ってある網の目をすべてくぐりぬけることはできないはずだった。だがすばらしい幸運が、老人と二少年とを助け、一度もへまをやらないで山塞の脱出に成功した。その幸運というのは、ちょうどこのとき山塞の中は、机博士事件でごったがえしていて、要所要所の見張りはおろそかになっていたのだ。