Japanische Klassiker mit Furigana
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やまのゆき
山の雪
高村 光太郎
Lesen Sie 山の雪 (やまのゆき) von 高村 光太郎 (たかむらこうたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N4. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N4 · Einstieg · moderne Kanji und Kana · 4.208 Zeichen · 9 Bildschirme
眼の前が光って、どこも同じように見えて方角がわからなくなる。わたしも小屋の近くの雪のはらで道にまよったことがある。まいにちあるいている道でも、どこかちがったところのようにみえ、あるいているうちにへんなところへいってしまった。やっと気がついてひきかえして、さんざん小屋をさがしてかえってきた。
しずかな天気の時でもこんなだから、吹雪の夜などにはそとに出られない。昼間でも風がつよいと雪をまきあげて二三間さきも見えなくなる。まるで船がガスにまかれたようになってあるけないし、風がふきつけると息もできなくなる。わずか二三百メートルのところでもそうなんすることがあるわけだ。ふぶきの夜は小屋の中にとじこもって、いろりに火をたいて、風の音をきいている。風の音はまるで海の大波のように小屋の屋根の上をのりこして向うの野はらにぶつかる。うしろの山の遠くから風のくるのがきこえてきて、それの近づく様子は実におそろしいものである。それでもわたしの小屋はうしろに小さな山があるので風がじかにあたらないから助かっている。山がなかったら冬のつよい西風の吹雪にふきとばされてしまうだろう。