Japanische Klassiker mit Furigana
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やまぶき
山吹
泉 鏡花
Lesen Sie 山吹 (やまぶき) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 16.366 Zeichen · 34 Bildschirme
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人形使 (大な声して)お旦那、もう一杯下せえ。
万屋 弘法様の御祭だ。芋が石になっては困る。……もの惜みをするようで可厭だから、ままよ、いくらでも飲みなさい。だが、いまの一合たっぷりを、もう一息にやったのかい。
人形使 これまでは雪見酒だで、五合一寸たちまちに消えるだよ。……これからがお花見酒だ。……お旦那、軒の八重桜は、三本揃って、……樹は若えがよく咲きました。満開だ。――一軒の門にこのくらい咲いた家は修善寺中に見当らねえだよ。――これを視めるのは無銭だ。酒は高価え、いや、しかし、見事だ。ああ、うめえ。
万屋 くだらない事を言いなさるな、酔ったな、親仁。……
人形使 これというも、酒の一杯や二杯ぐれえ、時たま肥料にお施しなされるで、弘法様の御利益だ。
万屋 詰らない世辞を言いなさんな。――全くこの辺、人通りのないのはひどい。……先刻、山越に立野から出るお稚児を二人、大勢で守立てて通ったきり、馬士も見掛けない。――留守は退屈だ――ああ太鼓が聞える。……
この太鼓は、棒にて荷いつりかけたるを、左右より、二人して両面をかわるがわる打つ音なり、ドーン、ドーンドーン、ドーンと幽に響く。