Japanische Klassiker mit Furigana
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やぎひげへんしゅうちょう
山羊髯編輯長
夢野 久作
Lesen Sie 山羊髯編輯長 (やぎひげへんしゅうちょう) von 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 51.441 Zeichen · 102 Bildschirme
自殺かも知れないという話。万一自殺となると身よりタヨリの事はヨリ子から一つも聞いていないし、第一何の商売だか全くわからないから、今も巡査に聞かれて困ったところだと云う。
「ナアンダイ。お爺(とっ)さん。胡麻化(ごまか)しちゃイケないぜ。大抵わかってんだろ」
と一本啖(く)らわしてやったら親仁が禿頭(はげあたま)を掻いた。
「エヘヘ。済みません。実は新聞に書かれちゃ困りますけに……レコだすけにな」
と小指を出して見せた。
「ヘエ。旦那は誰ですか」
親仁は又頭を掻いた。両手を膝に置いて頭を一つ下げた。
「そ……そいつは御勘弁下さい。……わたくしが、お世話しましたとですけに……」
「アハハ」と今度は吾輩が頭を掻いたが、親仁(おやじ)がちょっと両手を合わせて拝む真似をしたのを見ると可哀相になった。
「失敬失敬。それじゃ本人が死んだらスッカリ事情を話して下さいよ。決してこちらさんに御迷惑になるような事は書きませんから……」
親仁は苦笑して首肯(うなず)いた。その首肯き方で女の旦那というのはヨッポド大物らしいと思った。
二階へ上ってみると六畳ばかりの床の間附の部屋の中央(まんなか)に、花模様のメリンスの布団を敷いて、半裸体の女が大の字に寝かしてある。