Japanische Klassiker mit Furigana
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やぎひげへんしゅうちょう
山羊髯編輯長
夢野 久作
Lesen Sie 山羊髯編輯長 (やぎひげへんしゅうちょう) von 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 51.441 Zeichen · 102 Bildschirme
「そうです。足が冷えると見えて、穿いて寝てたんです。こんな場合には、全身の束縛を解くのが、手当の第一ですからね」
そう云い云いドク・リン氏は新しい白襦袢(しろじゅばん)と、小浜の長襦袢をキチンと着せて、博多織の伊達巻を巻付けはじめた。
「アハハ。これあ自殺じゃありませんぜ」
「エッ。どうして……わかりますか」
ドクトルが眼を丸くして振返った。
「カスカラ錠は下剤じゃないですか」
「そうです。緩下剤(かんげざい)です」
「ドレぐらい服(の)めば利きますか」
「そうですね。人に依りますが少い時で×粒ぐらい。多い人は×××粒ぐらい用いましょうな」
「カルモチンをソレ位服(の)めば死にますか」
「死にませんなあ。ちょうどコレ位の睡り加減でしょうなあ。人にもよりますが」
「この女は近眼ですね」
「どうしてわかります」
「ここに眼鏡があります。近眼だもんですからカスカラとカルモチンを間違えて服(の)んだんですね。朝寝の人間には常習便秘が多いんですから……」
「……ハハア……」
と医者が感心してタメ息を吐(つ)いた。気味わるそうな顔をして吾輩を見上げた。
「まだ、なかなか醒めないでしょうね」