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Japanische Klassiker mit Furigana

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さんけいにいくるひとびと

山谿に生くる人々

葉山 嘉樹

Lesen Sie 山谿に生くる人々 (さんけいにいくるひとびと) von 葉山 嘉樹 (はやまよしき) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 33.699 Zeichen · 67 Bildschirme

Aozora Bunko

それはまた、同時に一つの放心状態だったとも言えるであろう。

崩れた山は、何百貫、何千貫の巨岩や、尖ったのや、平ったいのや、砂や、土などに分散して、重なり合い、鉄道線路の掘鑿に一杯になって、土止めに残された岩塊を溢れ出て、報償道路の防塞でかろうじて、食い止めていた。

しかも、それだけの山が崩れ落ち、人々を激動せしめたのに、崩れた山は、その上に、方々臓腑を露出しているだけで、他の部分には、上の山と地続きだった時と同じように、山の表皮を被り、その上には、何んにもなかったように、ツツジの樹が五六株、山椒の若樹が一株、盆栽にでも何にでもしてくれ、といった風に、風情よく生えていた。

風が、山が崩れたために出でもしたように、その小さな山椒の幹を揺った。

「天祐だったね」

と大山は言った。

何かもっと外に、いい言葉や表現がありそうなものだったが、大山はそう言った。

「人間ってものは、不思議なものだね。いよいよ山が来るな、と思ってるうちは、まだほんとに山が来るな、とは考えていないらしいんだね。いよいよ来るな、とパラパラパラパラ、方々から砂が落ち、だんだんそれが数多くなり量が殖える、と、『もう駄目だ、いよいよ来るな』