Japanische Klassiker mit Furigana
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みんざんのいんし
岷山の隠士
国枝 史郎
Lesen Sie 岷山の隠士 (みんざんのいんし) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 9.095 Zeichen · 19 Bildschirme
金鑾殿という立派な御殿で、玄宗は李白を引見した。
帝、食を賜い、羹を調し、詔あり翰林に供奉せしむ。――これがその時の光景であった。非常に優待されたことが、寸言の中に窺われるではないか。
彼は翰林供奉となっても、出勤しようとはしなかった。長安の旗亭に酒を飲み、いう所の管ばかりを巻いていた。
「李白に会いたいと思ったら、長安中の旗亭を訪ね、一番酔っぱらっている人間に、話しかけるのが手取早い。間違いなくそれが李白なのだからな」
人々は互いにこんなことを云った。
その時唐の朝廷に一大事件が勃発した。
渤海国の使者が来て、国書を奉呈したのであった。
国書は渤海語で書かれてあった。満廷読むことが出来なかった。
玄宗皇帝は怒ってしまった。
「蕃書を読むことが出来なければ、返事をすることが出来ないではないか。渤海の奴らに笑われるだろう。彼奴ら兵を起こすかもしれない。国境を犯すに相違ない。誰か読め誰か読め!」
百官戦慄して言なし矣であった。
そこへ遣って来たのが李白であった。
飄々乎として遣って来た。
「おお李白か、いい所へ来た。……お前、渤海語が解るかな?」
「私、日本語でも解ります。