Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

みんざんのいんし

岷山の隠士

国枝 史郎

Lesen Sie 岷山の隠士 (みんざんのいんし) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 9.095 Zeichen · 19 Bildschirme

Aozora Bunko

「あの、先生にはどう思われますので?」

「俺か、俺はな、そんなつまらない事は、考えない方がいいと思うのさ。形而上学的思弁といって、浮世を小うるさくするものだからな」

これには李白は何となく、教えられたような気持がした。

「不味い物ばかり食っていると、肉放れがして痩せてしまう。美味物を食え美味物を」

こう口では云いながら、稗だの粟だの黍だのを、東巖子は平気で食うのであった。

「綺麗な衣裳を着るがいい。そうでないと他人に馬鹿にされる」

こう云いながら東巖子は、一年を通してたった一枚の、穢い道服を着通すのであった。

「出世をしろよ、出世をしろよ、いい主人を目つけてな」

こう云いながら東巖子は、山から出ようとはしないのであった。

彼は言行不一致であった。

それがかえって偉かった。

彼は盛んに逆理を用いた。

李白は次第に感化された。儻不羈の精神が、軽快洒脱の精神に変った。

ある日突然東巖子が云った。

「お前は山川をどう思うな?」

「山は土の盛り上ったもの、川は水の流れるもの、私にはこんなように思われます」

「さあさあお前は卒業した。山を出て世の中へ行くがいい」

――で、翌日岷山を出た。