Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
しまもり
島守
中 勘助
Lesen Sie 島守 (しまもり) von 中 勘助 (なかかんすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 18.146 Zeichen · 37 Bildschirme
雨まじりの風が烈しく吹いて島は終日波の音と木の葉の音に鳴りつづけていた。島には木の葉が雨のようにふる。彼らは朝から日のくれるまで、日のくれから夜の明けるまで、ながいあいだ住みなれた梢に別れをつげてわるびれもせず土に帰ってゆく。そうして地に落ちてからも暫くは若わかしい心を失わずにあちこちと追いあいさざめきあっている。□□子はまだこのあいだ 来春は子供を抱いて上京する といってよこした。私は 楽しみに待つ といってやった。□□子は生きて約束どおり来春出てこなければならない。兄弟のなかでただひとりの可愛い妹だったものを。
雨のなかを提灯をさげて燈明をあげにゆく。燈明が高いので水ぎわの石にのってもまだいっぱいに手をのばさねばならぬ。風のまをみてともしてもともしても扉をささぬうちに消えてしまう。あきらめて帰ったがなにか気がすまないのでまた性懲りもなくともしにゆく。
燈明の下に立つ。風がますます荒れて波がおりおり裾を洗う。いらだって凪ぐまも待たずともしはじめたが今度は三度めについた。石からおりて裾をしぼりはかない喜びにみちてちらめく影を見あげながら 湖の彼方にこの光を望む村の人たちは島守がきょうの一日の無事であったことを知らせるための燈火とばかり眺めるであろう と思う。