Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
あらし
嵐
島崎 藤村
Lesen Sie 嵐 (あらし) von 島崎 藤村 (しまざきとうそん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 54.007 Zeichen · 108 Bildschirme
」
かつみさんの口から出て来る話は、昔ながらの「叔父さん、叔母さん」だ。その時、青山の姪はかつみさんの「ちょうど」を聞きとがめて、
「ちょうどと言いますと――」
「五十ですよ。」
この「五十」が私を驚かした。私は自分の年とったことも忘れて、あの母さんがきょうまでぴんぴんしているとしたら、もうそんな婆さんか、と想ってみた。
母さんの旧い友だちが十七年ぶりで私たちの家へ訪ねて来たというは、次郎に取っても心の驚きであったらしい。次郎は今さらのように、亡くなった母さんをさがすかの面持で、しきりに私たちの話に耳を傾けていた。私が自分の部屋を片づけ、狭い四畳半のまん中に小さな机を持ち出し、平素めったに取り出したことのないフランスみやげの茶卓掛けなぞをその上にかけ、その水色の織り模様だけでも部屋の内を楽しくして珍客をもてなそうとしたころは、末子も学校のほうから帰って来た。末子は女学生風の校服のまま青山の姪のうしろへ来て静かにすわった。いくらかきまりわるげに、初めてあう客に挨拶した。
「これが末ちゃんですか。」と、かつみさんは涙ぐまないばかりのなつかしそうな調子で言った。