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Japanische Klassiker mit Furigana

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かわばたやなぎ

川端柳

豊島 与志雄

Lesen Sie 川端柳 (かわばたやなぎ) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 2.612 Zeichen · 6 Bildschirme

Aozora Bunko

而も、あなたが私を万引に誘いにいらしたんだから……。」

「ははは、それは皮肉でいい……。」

そして彼は何と思ってか、硯箱を引寄せて、一篇の漢詩を白紙に書いて示した。私はあまりそれを面白い詩でもないと思った。すると彼は、詩の横に歌を一つさらさらと書き流して、どうだい、というような顔をした。

何をくよくよ川端柳

水の流れをみてくらす

何為懊悩河上柳

空臨流水送光陰

ははあ、と私は思った。

「訳詩ですか。」

「それがね。一寸面白い話があるんだ。私には君のその夢の話よりも、この方が面白いよ。」

それはもうだいぶ昔の話らしい。A老人の懇意な人で、さる料亭のお上さんがあって、「何をくよくよ」の歌が大好きだった。気に食わぬことがあって頭痛がする時でも、その歌を歌えば一遍に気分がなおってしまうほどだった。そのお上さんが亡くなって、丁度一周忌の時のこと、A老人と、故人の贔屓だった一人の幇間と、縁故の人二三人とが、仏壇の前に落合った。そしていろんな追憶談の後で、仏様があの世でまた癇癪でも起して頭痛がしてるといけないから、生前好きだった歌を位碑の前に供えようということになった。ところが、鹿爪らしい戒名と平仮名交りの小唄とでは、どうもつきが悪い。