Japanische Klassiker mit Furigana
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こうじょうしんぶん
工場新聞
徳永 直
Lesen Sie 工場新聞 (こうじょうしんぶん) von 徳永 直 (とくながすなお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 7.771 Zeichen · 16 Bildschirme
あの日以来、組長どもが急に大人しくなったのが目立ってわかった。
「しかし、要心しなきァいかん、課長も『赤煉瓦』に気がついたらしく、ボクに、一枚でいいから早くめっけてくれと云いやがったよ」そう云って松本が笑い出した。
「よかったね、松本さんにたのみゃァ、手に入るかもしんないよ」
タツがこの際『組長公選運動』を、ドシドシやろうと云った。局の制度は、軍隊式に、各課長の下に、次席、工長、書記、組長、工手、工手補、試傭のいくつにも分かれていた。『組長公選』はこの專制搾取方法をブッこわす一番いい方法だった。
「どうしたの、太田さん?」
いま慌てて入って来た太田の顔色が変ってるので、みんなが振りかえった。
「栗原さんがやられたんだって!」
みんな黙ってしまった。
「何処で」
「局の西通用門で、『赤煉瓦』を流しこんでいてさ、今日昼間、やっと地区の人と、連絡がとれてわかったのよ」
太田はまだ顔色が青かった。
「こうなれば、度胸据えてやるさ」
トリが云った。誰もかれも、検挙の手がみんなに延びると思わずにいられなかった。
「じゃ、抜かれても、ちゃんとアトが残るように……」
悲壮な覚悟で、分会は終った。