Japanische Klassiker mit Furigana
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こうせつきょうほうずえ
巷説享保図絵・つづれ烏羽玉
林 不忘
Lesen Sie 巷説享保図絵・つづれ烏羽玉 (こうせつきょうほうずえ) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 365.120 Zeichen · 728 Bildschirme
「だから話しているんじゃないか、へんないきさつがあってねえ、でも、心配おしでないよ。悪いことじゃないんだから。あたいはいま磯屋の人間さ」
「ふん、妹でもねえものが、妹という触れ込みでな。これはいってえどういうわけだ」
「それはね」と、お駒ちゃんはごまかすように、「商売上、そうしておかないとぐあいのわるいことがあるからさ」
「てえげえ察しがつかあ。おいらの主人のおせい様をだまそうてんだろう。磯屋の旦那はおせい様といっしょになるんだってえじゃあねえか」
「そうだとさ」
お駒ちゃんはためらって答えた。
「そうだとさって、よく知らねえのか」
「よくは知らないやね。人のことだもの」
お駒ちゃんがいやな顔をすると、久助は、せせら笑いながら突っこんだ。
「人のことって、兄貴のことじゃあねえか。それあそうと、おめえが磯屋さんの妹ってえのが、おれにあまだ腑に落ちねえ」
「いいじゃないか。そんなことうるさくきかなくったって。おせい様は、呉服太物の商売には、流行の色や柄を見る、女の眼が光っていないと、安心しないんだとさ。だから、磯屋さんは、そんなことに眼のきく妹があるっていってしまったの。