Japanische Klassiker mit Furigana
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こうせつきょうほうずえ
巷説享保図絵・つづれ烏羽玉
林 不忘
Lesen Sie 巷説享保図絵・つづれ烏羽玉 (こうせつきょうほうずえ) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 365.120 Zeichen · 728 Bildschirme
それに、若い者は血が多い。祭の雑沓の中で、毎度斬ったの張ったのと、だいぶ物騒であった。
鷹匠町の者で、門前町へ来てなぐられずに帰ったものはない。こっちでも、誰か何か用があって鷹匠町へ行くときには、喧嘩支度で隊を組んで出かける。なかには、水さかずきをして行く。それほどでもないが、とにかくにらみ合って来た。
その敵方の鷹匠町に、ひとりとほうもなく勇敢なのがいて、これにだけは、門前町のあぶれ者も手を焼いていた。それが、湯屋の三助をしている勘であった。その勘が、いま和泉屋の屋根から瓦をほうっているというのだ。
瓦は、続々投げられている。すきをねらって、通りへ駈け出そうとするものも、ためらっているのだ。お高は、勘はきっと、和泉屋に頼まれたわけではないのであろう。こっそり群集にまぎれこんでいたのが、いつもの意趣晴らしに、和泉屋の屋根へあがって、ああいうことをしているに相違ない。
それにしても、この騒動とは何の関係もない他町の者が、ひどいことをすると、お高は思った。そして、こうして死人が出るほどの挑戦をされた以上、門前町の人も、黙ってはいまい。勘がただで済まないのはもちろん、ことによると、大挙して鷹匠町へ押し寄せるようなことになるかもしれない。