Japanische Klassiker mit Furigana
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こうせつきょうほうずえ
巷説享保図絵・つづれ烏羽玉
林 不忘
Lesen Sie 巷説享保図絵・つづれ烏羽玉 (こうせつきょうほうずえ) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 365.120 Zeichen · 728 Bildschirme
「よく来たな。ずいぶんこっぴどくやっつけやがったぜ」
四
「お前さまはあのくらいいわなければ性根へ通じませんのですよ」
「御挨拶だな」
「きょう用があって来たのですよ」
「ずっと雑司ヶ谷にいるはずじゃあなかったのか」
「いるはずだって、用があれは出て参りますでございますよ。このことでお眼にかかりに来たのです」
お高は、手の、小さな風呂敷包みをあけた。それはおせい様が若松屋惣七から資本を取って磯五へまわしたときに、磯五が、おせい様がいらないというのに、堅いところをみせようために、むり押しつけに入れておいた借用申候一札之事という証文であった。
そのほか、磯五は、おせい様から大小何口となく金子の融通を受けているのだが、そのたびに、おせい様はそんな水くさいことは不用だというのに、自分から進んで、何の仲でもこれだけは別である、きまるところだけはきちんときまらなければ、乱れて面白くないなんぞといって、借用証文を納めてきたのだった。
それをそっくりまとめてお高が持って来ているのだから、磯五は、これは何のことであろうと顔色が変わった。
「お前さまの証文をみんな持って来ましたよ。