Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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こうせつきょうほうずえ

巷説享保図絵・つづれ烏羽玉

林 不忘

Lesen Sie 巷説享保図絵・つづれ烏羽玉 (こうせつきょうほうずえ) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 365.120 Zeichen · 728 Bildschirme

Aozora Bunko

五臓の疲れとはよくいったものよ。おいらに話したから、すっぱりして、こころの荷がおりたのだろう」

「そうかもしれないねえ」

おき上がったお駒ちゃんが、からだに合わない日本一太郎の着物を持て余して、襟をかき合わせたり袖ぐちを引っぱったりしていると、日本一太郎は、語をつないで、

「さあ、ここにいることに心がきまったろう」

「いてもいいのだけれど、何かすることがないと、気づまりも気づまりだし、それに、からだが遊んでいると、どうしても余計なことを考えてねえ。やっぱりどこかへ行って、つてを探してもう一度芝居にもぐりこんで、田舎落ちでもしてみようかと思うよ。お前の顔を見たら、急にぼたん刷毛をおもい出して、昔がなつかしくなったのさ」

「何をいやあがる」日本一太郎は、お駒の気を引き立てるように、わざと伝法に「むかしがなつかしいの何のと、そんな年齢でもないじゃあねえか。娘っこのくせに、巾ったい口をきくもんじゃあねえよ」

笑っていたお駒が、ふっとさびしそうに黙りこんだので、日本一太郎は、芝店か何ぞのようにやさしくいざり寄って肩に手をかけた。

「おいらのところへ来て、働いちゃあどうだ」