Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
こうせつきょうほうずえ
巷説享保図絵・つづれ烏羽玉
林 不忘
Lesen Sie 巷説享保図絵・つづれ烏羽玉 (こうせつきょうほうずえ) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 365.120 Zeichen · 728 Bildschirme
ふり解きようのない魅惑がお駒ちゃんをつかんで、磯五とのあいだに持った場面の一つ一つがお駒ちゃんの眼のまえを通り過ぎた。それは、お駒ちゃんが、宝もののように大事にしている記憶であったが、そのために、木更津屋やこの小屋裏で日本一太郎とならんで寝ているときに、お駒ちゃんは夜中に眼が冴えて眠られないで困ることがあった。
いまその夢の中の磯五が、白く笑って、もとよくしたように、お駒ちゃんの肩に手をまわそうとしたので、お駒ちゃんは溜息をついて自分のほうからすり寄ろうとしたのだが、そのとき、お駒ちゃんの見たもの、感じたものは、ぱちぱちと音をたててはぜて、そこら一面に燃えさかる、太い、赤い焔であった。
その火の中で、お駒ちゃんは、垂木でも焼け落ちるような、大きな音であった。お駒ちゃんが、磯五の頬をなぐったのだ。
「あっ! 何をしやあがる」
それは、お駒ちゃんが、火のような自分の感情の中で、磯五の頬桁へ手を飛ばしたのだった。
磯五は、感心したようににやにやして立っていたが、やがて、お駒ちゃんの憎悪に満ちた眼を見ると、はっきり怒りを感じて、つかみかかって来ようとしたが、そのとき、若い者や一座の手品師などががやがやいいながらおもてから筵をはぐって客席へはいって来たようすなので、磯五は、そのまま、すべるように裏の梯子をおりて出