Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

こうせつきょうほうずえ

巷説享保図絵・つづれ烏羽玉

林 不忘

Lesen Sie 巷説享保図絵・つづれ烏羽玉 (こうせつきょうほうずえ) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 365.120 Zeichen · 728 Bildschirme

Aozora Bunko

文次は黙って聞いている。

「一刻も早く出しませんと、その、役に立たなくなる大事な物がはいっておりますんでどうでがしょう親分、一つお手掛けなすって、ここ二、三時のあいだに手に入れてくださるというわけにはまいりませんでしょうか。お礼は、へえ、まあ、百金」

「なに、百両?」文次はびっくりしてすわり直した。そして、

「ふうむ」とうさん臭そうにくちびるをかんでいる。

「軽少ですが、どうでしょう」閑山は乗り出した。

「いったい何ですい、品物は」

「鎧櫃ですよ」

「いや、鎧櫃はわかっているが内部の物さ」

「こ、小判ですよ。小判が五百両」

「五百両? なるほどでっけえな。で、先じゃあ受け取らねえというんですね?」

「はい、さようで」

「ところがお店の久七どんは確かに渡したと――」

「はい」閑山は気を詰めて、文次の答えを待っている。

「ちっ、困ったなあ」腕組みをほどいた文次が、「この稼業ばかりは何からどう糸を引くかしれねえから、では、ちょっくら出張って――」

閑山は平蜘蛛のように額を畳にすりつけた。文次はたち上がる。

「姉さん、そっちの帯を出して。そいから、すまねえが、雲母橋へ走って、安にすぐ来るようにいって来てくんねえ」