Japanische Klassiker mit Furigana
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こうせつきょうほうずえ
巷説享保図絵・つづれ烏羽玉
林 不忘
Lesen Sie 巷説享保図絵・つづれ烏羽玉 (こうせつきょうほうずえ) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 365.120 Zeichen · 728 Bildschirme
客に接している番頭が、長い節をつけて品物の名を呼ぶと、小僧が、間延びした声でそれに答えながら、蔵から反物をかつぎ出すのである。おとくいには茶を出すらしく、茶番よう! と呼ぶ声も、のどかに聞こえて来ていた。
すわるとすぐ、お高の顔をのぞきこむようにして、磯五がいった。
「なあ、よく、話し合って理解をつけようじゃないか。まあ、よろこんでくれ。知ってのとおりのやくざでお前にもしじゅう心配をかけたが、どうやらおれも、これで身が固まったようだよ。おかげで、今ではこのとおり、江戸でも名の売れている大商人だ。
なあ、お前にだって、これからはつらい思いをさせやしない。何も、あの小石川の奥へ帰って、あんなめくらなんぞのきげんをとることはありはしないのだ。どうだ、おれといっしょに、ひとつ、この大屋台をしょって立とうって気はないか」
ほん心かでたらめか、それとも、久しぶりに見るお高に、あたらしく心をひかれかけているとでもいうのか、磯五は、ふとこんなことをいいだした。そしてまんざら出放題でもないらしく、こうつけたした。
「やりようによっちゃあ、この店は、ものになると思うんだ。