Japanische Klassiker mit Furigana
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こうせつきょうほうずえ
巷説享保図絵・つづれ烏羽玉
林 不忘
Lesen Sie 巷説享保図絵・つづれ烏羽玉 (こうせつきょうほうずえ) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 365.120 Zeichen · 728 Bildschirme
「お前がお蔦を見かけて、あとをつけて、神田の連雀町でまかれたってこたあ俺にあちゃんとわかってる。安、なぜいままで黙ってた?」
「ごめんやす」
「ごめんやすじゃねえ」
「へえ」
「へえじゃねえ。こうっ、安、われあ何だな俺を出し抜いて一人功名を立てようとしたな。どうだ。図星だろう?」
「と、とんでもない! そ、そんな――」
「なら、何だ? 何だよ? その理由ってのをいってみな。え。おう聞こうじゃねえか」
「へえ。実は親分」と安は頭をかいて、「実あその、もうすこしはっきり見当がついてから申し上げようと思っていましたんで……ついその、胸一つに畳んでおく、ってなことに。へへへへ、ごめんやす」
文次の眼がぎょろっと光った。
「嘘をつけ! てめえは何だろう、あのお蔦に惚れてやがって、それで、俺にこっそり女をつらめいて味なまねをしようとたくらんでいたんだろう? いうことを聞けあ眼をつぶって放してやるとか何とかぬかすつもりで」
「じょ、冗談じゃねえ!」
「そうよ冗談じゃねえぜ。それに安、お蔦あ桝目を打った小判で五百両も持ってるから、なあ手前の考えそうなこった」
「まあ、親分、何もそうぽんぽん――」