Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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こうせつきょうほうずえ

巷説享保図絵・つづれ烏羽玉

林 不忘

Lesen Sie 巷説享保図絵・つづれ烏羽玉 (こうせつきょうほうずえ) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 365.120 Zeichen · 728 Bildschirme

Aozora Bunko

「ぽんぽんいいたくもなろうじゃねえか――それによ、お蔦がまだ両国で人魚に化けて小屋へ出ていたころから、てめえいやに熱心に通ったじゃあねえか」

「面目ねえ。ごめんやす。へへこのとおり――」

「ま、いいやな。だがなあ、安、てめえの情婦のお蔦も、おれみてえな野暮天にかかっちゃあ災難よなあ。おらあこれから三味線堀へ出向いて、お蔦を挙げてくるつもりだ」

「えっ! すると何ですか。やつあ今三味線堀にいるんですかえ。へえっ! こりゃ驚いた」

「おどろき桃の木山椒の木だろう。しかもお蔦ばかりじゃねえ。お蔦といっしょにいる手枕舎里好とかいう狂歌の先生もしょっ引いてくるんだ」

「狂歌の先生がどうかしましたかえ」

「なあに、そいつあ掏摸よ。おれあゆうべ神田の津賀閑山の店へ寄ってな、ちょうど脅迫に来ていた女侍の話を聞いてしまった。

お蔦は鎧櫃にへえって閑山の店を出て、それから久七のまちげえであの空家へ届けられたんだが、そこから逃げて、今あ下谷の三味線堀の里好てえ野郎の家に隠れているんだ。あの女のお蔦に相違ねえことは、まず人相が合うし、何よりもお前桝目の印を打った小判を持ってやがる」