Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

こうせつきょうほうずえ

巷説享保図絵・つづれ烏羽玉

林 不忘

Lesen Sie 巷説享保図絵・つづれ烏羽玉 (こうせつきょうほうずえ) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 365.120 Zeichen · 728 Bildschirme

Aozora Bunko

そうして一度人の皮膚に根をおろすが早いか、すぐに血を吸い上げて花が咲き出す。

同時に、その根から猛毒を人体へ吐き出して、それを受けた人は、ただちに高熱を発し、夢をみるように、死んでしまうとのことで、玄鶯院はこの嗜人草の苗を数十本もらい受け、そのとき栽培法をもくわしくきいておいたのだった。

まもなくのちに幕府の役人を殺しまわり、御用の者を当惑させた嗜人草はこうして玄鶯院の手を経て、本朝へ持ち込まれたのである。白い細い茎に、蒼白い葉の二、三枚と網のような青い根、それに、毒を帯びてくると紅い小さな蕾を持つ、ちょっと見たところ蓴菜のような植物であった。

が、玄鶯院にしたところで、何もはじめから幕吏暗殺の目的をもってこの嗜人草を請い受けたわけではない。やむにやまれぬ研究慾を満たすため、いわば材料として分けてもらったのであった。

だから江戸へ持ち帰ったのちも、危険だというのでそこらへ試植することをせず、わざわざ人眼をさけるために下男のへらへら平兵衛と二人きりで天井を二重にしてそこへ砂を運んで苗をおろし、ひそかに研究の資に供していただけなのである。

ところが、動こうとする世の中を、古い力で押し止めようとする幕府の仕打ちが玄鶯院の気に入らなかった。