Japanische Klassiker mit Furigana
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こうせつきょうほうずえ
巷説享保図絵・つづれ烏羽玉
林 不忘
Lesen Sie 巷説享保図絵・つづれ烏羽玉 (こうせつきょうほうずえ) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 365.120 Zeichen · 728 Bildschirme
俺の心を察して、俺にまかせてくれ」
命がけの仕事を二人は争っている。
飼い犬に手をかまれるとは
ぱっ! 文次が戸をあけた。
さっと流れ出る黄色い光のなかに、向かい合って立った守人と銀二郎。
銀二郎にとっては意外の意外だ。思わず一歩下がって、
「やっ! 汝は篁!」
「またあったな」
にっこりした守人が、つかつかと、戸外へ出ると、銀二郎は押されて往来の真中へ。――
たちまち!
斬り込んで行った帰雁、斜になって流したはずの銀二郎の構えが遅かったか、ないしは足がくずれたか、右の肘から脇腹へかけて一太刀受けた銀二郎。
「ううむ!」
と、うなるとたんに思わず刀を取り落とす。そこを、ばっさりと唐竹割りというが、そのままに斬って下げた。
あざやか!
とどめを刺した守人が、星空を仰いで死骸の着衣で帰雁の血糊をぬぐったとき!
わっとわき立った無数の人声。今までどこに伏せっていたものか、御用提灯の明りが、四方の暗黒を十重二十重に囲んで、御用! 御用! の声も急に、邦之助の率いる捕手の一団が、雲のごとく、霧のごとく、群がり、どよめいて、迫り囲んだ。
ぎょっとした文次、守人を家へ引きずり込んで、立ち騒ぐお蔦といっしょに、折から起き出たおこよに預ける。