Japanische Klassiker mit Furigana
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しみんのせいかつとかがく
市民の生活と科学
宮本 百合子
Lesen Sie 市民の生活と科学 (しみんのせいかつとかがく) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 4.385 Zeichen · 9 Bildschirme
どんな樹木の山はいい価で利益もある。というなら同じ卑俗さにしろわかりもするが、その現実はふせて、炭の空俵一俵でどれだけ米を炊くことが出来るかというようなところから、物の不足は感謝のみなもとという風な、道義化された説がなされていることは、二重の恥辱であると思った。
科学についての知識が大衆の間にどのようにうけとられているかというその驚くべき低さと、各専門の人々がその点に対してどんな見解をもっているかという最下級の典型が、この本多式貯蓄法にあらわれている。
一部の科学者そのものの科学性の低さは、又別の形をもとっていると思う。ホグベンの「百万人の数学」の序文の中に、ナイル河の氾濫を予言することで支配力を保っていた埃及の僧の秘密について面白い物語がある。科学の力、その美、そのよろこび、そこにある人間性を知らせる良書の一つとして岩波新書の「北極飛行」をあげることは、恐らく今日の知識人にとって平凡な常識であろうと思う。ところが、文部省の推薦図書にはこれが入っていない。何故なのだろう。審査員の中に、そういう方面の科学者がいないのだろうか。いることはいても、投票のようなことの結果ああいう日本として自慢にならないようなことになるという事情があるのだろうか。