Japanische Klassiker mit Furigana
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ばくまついしんかいこだん
幕末維新懐古談
高村 光雲
Lesen Sie 幕末維新懐古談 (ばくまついしんかいこだん) von 高村 光雲 (たかむらこううん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 4.891 Zeichen · 10 Bildschirme
夫婦に子がないので、善蔵の兄に当る杉の森の稲荷地内(人形町の先)に当時呉服の中買いをしていた金谷浅吉という人の娘お若というのを引き取って養女にしました。
これはお若の父も亡くなり、間もなく母も世を去って頼りなき孤児となったので、引き取り養女としたのであった(お若は金谷善蔵夫婦からは姪に当る)。
しかるに、金谷善蔵がまた病気になったが、家は穀問屋で、御本丸へ出入りなどあり、なかなか手広にやってはいたが、こうした町家の常で、店は手一杯広がっていて、充分気楽に寝て保養をする場所がないので、妻のおきせさんが心配をして、堀田原にいる姉のお悦さんの許へ来て、
「姉さん、これこれの都合ゆえ、どうか、こちらは人少なで広いから、良人の保養のために一室借して下さいな」
という訳で、姉妹のことで、お悦さんが早速承知をする。善蔵夫婦がその家へ移って来て、保養をすることになったのです。
私は自分の養家のことですから、時々帰る。おきせさんが感心に良人の看病をしている。私も気の毒に思い、世話というほどのこともしないが何かと心を附けて上げました。それを病中の善蔵さんが大変によろこんで、私を何より頼りとしている。