Japanische Klassiker mit Furigana
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ばくまついしんかいこだん
幕末維新懐古談
高村 光雲
Lesen Sie 幕末維新懐古談 (ばくまついしんかいこだん) von 高村 光雲 (たかむらこううん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 4.252 Zeichen · 9 Bildschirme
医師に見せてもなかなか捗々しく参らず、そこで、私は先年傷寒を病んだ時に掛かった柳橋の古川という医師が、漢法医であるけれども名医であると信じていましたから、師匠の妻君へ、この人に診てもらうよう話をしました。妻君も、それではと古川医師に診察を頼みますと、どうも、これは容易でない。脚気とはいっても、非常に質が悪い。気を附けねばならんという診断。医者の紋切形とは思われぬ。重大な容態は我々素人にもそう思われるようになったのであります。
それで、弟子は四人ありますが、店の方の仕事のことがありますので、昼の中は附いておられず、奥の方では皆が附き切りになっている。師匠の家は親戚はない。一家内師匠をのけてはすべてが婦人で、妻君、お悦さん、お勝さん、それからおきせさんとこの四人が附き添い看護をしておられるので、私は、いろいろ師匠の病気についての看護のことに心附いたことがあっても、そう深く奥のことにまで立ち入って行くわけにも行きませんから、ただ、ひたすら、師匠の病気の少しにてもよろしくなることを祈っている次第であった。
しかるにここに師匠の家の筋向うに眼鏡屋があって、その主人がちょうど師匠と同じような脚気に罹って寝ていました。