Japanische Klassiker mit Furigana
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ひらがげんないとりものちょう
平賀源内捕物帳
久生 十蘭
Lesen Sie 平賀源内捕物帳 (ひらがげんないとりものちょう) von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 19.159 Zeichen · 39 Bildschirme
「うむ、これは困った。……一口に言えば、今度の件は、『隕石』の仕業なんだ。これだけ言ったら思い当るところがあるだろう」
「いいえ、一向」
「手間のかかるやつだ。……アエロは空、リトスは石。……アエロリトスというのは、つまり、『空の石』ということだ」
「言葉の釈義などはどうでもようござんす。……その、空の石がどうしたというんです」
「判らぬ奴だな。……要するに、空から隕ちて来た石が、あの二人の娘を殺害したのだ」
伝兵衛は、むッとして、
「はぐらかしちゃいけません。そんなところに宙ぶらりんになりながら地口をいうテはないでしょう。真面目なところをきかせて下さい」
「これは怪しからん。究理の問題に於て、この源内が出鱈目などを言うと思うか」
伝兵衛は、両手で煽ぎたて、
「怒っちゃいけません。……するてえと、それは、本当のことなのですか」
「お前の言種ではないが、この寒空に、洒落や冗談で五重塔の天辺で徹夜など出来るものか。夜更けに小雪が降り出して、えらい難儀をした」
「ですからさ、一体そんなところで何をしていらしたんです」
「一晩、塔の上に頑張っていて、つらつらと流星を眺めておった」