Japanische Klassiker mit Furigana
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ひらがげんないとりものちょう
平賀源内捕物帳
久生 十蘭
Lesen Sie 平賀源内捕物帳 (ひらがげんないとりものちょう) von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 19.159 Zeichen · 39 Bildschirme
「可笑しいじゃないか。仮に、隕石だとすると、どういうわけで、そうキチンと頭の真中にばかり隕ちて来るんだ。何故に、肩や尻にも隕ちないんだ」
「なるほど、これはチト可笑しい」
「創にしてからがそうだ。お前の言うところでは、深さといい、形といい、だいたい、三つとも符節を合したようになっているという。隕石に、そんな器用な芸当が出来るものか。その場合場合によって、必ず深浅大小の差異が出来るはずだ。時には、頭が砕けたようなものもあっていいわけだろう」
「へえ」
「それから、もう一つ訝しいことがある。この前の二人は、余程の浜村屋贔屓とみえて、髪は路考髷に結い、路考茶の着物を着、帯は路考結にしていたそうだ。ところで、ここへ来る通りがかりに、お蔦というあの娘が寝かされているところをチラと見かけたが、これもやはり路考髷を結って、路考茶の着物を着、帯を路考結にしている。これは、いったい、どうしたというわけなんだろう。……不思議な死に方をした三人の娘が、揃いも揃って路考づくめ。すると、隕石ってやつは、だいぶと路考贔屓とみえるの」
「ごじょうだん」
「久米の仙人でもあるまいし、隕石が路考贔屓の娘ばかり選んで隕ちかかるというわけはなかろうじゃないか。