Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

まぼろしのその

幻の園

豊島 与志雄

Lesen Sie 幻の園 (まぼろしのその) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 6.788 Zeichen · 14 Bildschirme

Aozora Bunko

」

「うん、そうかも知れない。」

そして私たちは眼を見合って、ずるそうに微笑みあうのでした。もし私たちが姉弟だったら、そんなこと、祖母に聞いては猶更悪いような気がしました。

私の父とみよ子の父とが一緒に町へ出かけますと、私たちは同じようにおみやげを買ってきて貰いました。硝子玉やメンコやお手玉やコマや絵本など。それをみよ子は私の家に持って来、私のと一緒にして箱にしまっておき、二人で共同に使いました。遊びには男と女との区別がありませんでした。一緒にお手玉をしたりコマを廻したりしました。祖母は私たちにお手玉の面白い歌を教えてくれました。御殿で歌われたのだそうでした。御殿というのは、旧藩主の小さな分家で、祖母は若い時、奥女中としてそこにあがっていたことがありましたのです。

御殿の話を祖母はめったにしてくれませんでしたが、時には面白いことをきかしてくれました。狸のいたずらが何度も話の中に出て来ました。

狸は人をばかす代りに、人からもだまされるそうでした。人の声や足音をよくまねました。そして月のいい晩には、木の上に登って腹皷をうっています。そこへふいに、大きな声で何か云うと、云われた通りになるのです。