Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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げんだん

幻談・観画談 他三篇

幸田 露伴

Lesen Sie 幻談・観画談 他三篇 (げんだん) von 幸田 露伴 (こうだろはん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 80.544 Zeichen · 161 Bildschirme

Aozora Bunko

無銭ではわるい、一日に三銭も遣わさるように計らえ。疲れてだろう、脚を伸ばして休息せらるるようにしてあげろ。

蔵海は障子を開けて庭へ面した縁へ出て導いた。後に跟いて縁側を折曲って行くと、同じ庭に面して三ツ四ツの装飾も何もない空室があって、縁の戸は光線を通ずるためばかりに三寸か四寸位ずつすかしてあるに過ぎぬので、中はもう大に暗かった。此室が宜かろうという蔵海の言のままその室の前に立っていると、蔵海は其処だけ雨戸を繰った。庭の樹は皆雨に悩んでいた。雨は前にも増して恐しい量で降って、老朽ちてジグザグになった板廂からは雨水がしどろに流れ落ちる、見ると簷の端に生えている瓦葦が雨にたたかれて、あやまった、あやまったというように叩頭しているのが見えたり隠れたりしている。空は雨に鎖されて、たださえ暗いのに、夜はもう逼って来る。なかなか広い庭の向うの方はもう暗くなってボンヤリとしている。ただもう雨の音ばかりザアッとして、空虚にちかい晩成先生の心を一ぱいに埋め尽しているが、ふと気が付くとそのザアッという音のほかに、また別にザアッという音が聞えるようだ。気を留めて聞くと慥に別の音がある。