Japanische Klassiker mit Furigana
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いくどめかのさいご
幾度目かの最期
久坂 葉子
Lesen Sie 幾度目かの最期 (いくどめかのさいご) von 久坂 葉子 (くさかようこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 31.392 Zeichen · 64 Bildschirme
私達は、自動車で別れた日以来、半月ぶりで会ったのです。穏やかに語らいました。主なことは音楽の話でした。それから、線の島の仕事のこと。次から次から、話はつきません。だけど小母さん、私達は、静かに話し合っているのですよ。お互いにお互いの心をほしいとは思わないんです。それは、もうすでにすぎた恋だったわけ。小母さん。やはり終っちまった恋でした。それでよかったんだ。私は、ほっとしたんだ。だから五時迄に彼が帰ることをねがった。やはり、私は、鉄路のほとりを待つ気になったのです。しかし。五時五分前。私は時間をきいた。喫茶店の女の子が、五時五分前をしらせてくれた。その時、緑の島が、のみに行こうと云ったのです。私は何てみにくい女でしょう。緑の島に対して、何らの感情をもたないままに、一しょに外へ出たのです。鉄路のほとりに名刺をかいて、勿論、緑の島には気づかれぬように。何てみにくい私の姿。帰りたくなったから帰るという、いやな言葉を名刺にかいて、濁ってきたない私。緑の島と私はのみにゆきました。そこでも、おだやかに喋ったもんです。ピアノがおいてあって、アルバイトの音楽学校出身だという女の人が、ショパンを弾いでるのをお互いに苦笑してきいていた。