Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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いくどめかのさいご

幾度目かの最期

久坂 葉子

Lesen Sie 幾度目かの最期 (いくどめかのさいご) von 久坂 葉子 (くさかようこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 31.392 Zeichen · 64 Bildschirme

Aozora Bunko

十時以後もペンを持てば、前と同じです。さあつづけましょう。

……二十二日にくらべて、何ということでしょう。鉄路のほとりは、すっかり変った態度なのです。私達は、のみ屋を出て、あるコーヒー店にはいりました。相変らずの調子で、私につっかかるのです。私は単純だからむずかしいことを云われたってわからないんだと云いました。彼は鼻先で笑います。そして、黙って私の顔をみてました。何考えているの、と私問うたのです。彼は、何をかんがえているか、当ててみろといいます。私、わからないってこたえました。

――まんざらでもない顔してやがる――

彼は、私の顔みて、そう云ったのです。まんざらでもないって、どんなこと、私ききました。すると、彼は単純にとらないと云って又おこるのです。私は、とにかく、お酒のせいで荒れているのだと思うようにつとめました。其処を出て、ふらふら歩きはじめました。彼は十三まで自動車でおくるといいました。

――今日は帰らせたくないんだ――

そう云った後に。

十三近くまで、私達は抱擁しあっておりました。しかし、二十二日とちがって、彼はとても冷淡で、邪慳でした。私はこのまま帰るのはどうしても嫌だと申しました。