Japanische Klassiker mit Furigana
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いくどめかのさいご
幾度目かの最期
久坂 葉子
Lesen Sie 幾度目かの最期 (いくどめかのさいご) von 久坂 葉子 (くさかようこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 31.392 Zeichen · 64 Bildschirme
彼は帰れとか、帰るなとか、随分の酒量でしたから、何かかんかその時その時の言葉をはきつづけました。自動車を降りてからも、私達はまるでいさかいをしているようだったのです。私が、家へ今夜かえらぬの電報を打つと云いますと、電報なんて打たないで、帰らないで居れと云うのです。そして、私が黙ってますと、俺があと責任もってやればいいんだろ、と云いました。私は、責任とかいうものを、お互に意識することをとてもいやに思っておりました。恋愛に、義務や責任などないんですもの。小母様。私自身、事務的な対人関係や仕事のことでは、とても、責任感が強いのです。でも恋愛で責任のとり合いなんか、私はしたことがない。責任だと感じるなど、それは恋愛だと思いません。私達はホテルのあるあたりを随分うろうろ云い合いをつづけたまま歩きました。結局、私に帰ることを彼はすすめました。私もうなずきました。駅に出て、私は切符を買いました。それから又、喫茶店へゆきました。彼は、ひどくよっぱらっています。そして、巡査との事件を持出しました。私はそんなことどころじゃなかったのです。冷酷なんだ。彼は私に云いました。