Japanische Klassiker mit Furigana
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じょにかえてじんせいかんじょうのしぜんしゅぎをろんず
序に代えて人生観上の自然主義を論ず
島村 抱月
Lesen Sie 序に代えて人生観上の自然主義を論ず (じょにかえてじんせいかんじょうのしぜんしゅぎをろんず) von 島村 抱月 (しまむらほうげつ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 5.453 Zeichen · 11 Bildschirme
四
かようにして、私の知識は普通道徳を一の諦めとして成就させる。けれども同時にその源が神秘なものでも荘厳なものでもなくなって、第一義真理の魅力を失い、崇拝にも憧憬にも当たらなくなってしまう。
四
知識で押して行けば普通道徳が一の方便になるとともに、その根柢に自己の生を愛するという積極的な目標が見えて来る。世間にはこの目標を目障りだと言って見まいとするものもあるが、自分にはどうしても見えると言う方が正直としか思われない。従って今のところ、もし私の知識で人生の理想標榜というようなものを立てよというなら、まずさしあたりこれを持って来る。人生の理想は自愛である、自己の生である。自分の実行的生活を導いて来たものは、事実このほかになかった。無論実行の瞬間はそんなことを思うと限るものでないから、ただ伝襲の善悪観念でやっていることが多い。けれどもそれは盲目の道徳、醒めない道徳たるに過ぎぬ。開眼して見れば、顔を出して来るものは神でも仏でもなくして自己である。だから自己がすなわち神である仏である。
しかしこんなことは畢竟ずるに私の知識の届く限りで造り上げた仮の人生観たるに過ぎない。