Japanische Klassiker mit Furigana
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でし
弟子
Lesen Sie 弟子 (でし) von Nakajima Atsushi (中島 敦) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 24.284 Zeichen · 49 Bildschirme
後の見すぼらしい二輪の牛車には、寂しげな孔子の顔が端然と正面を向いている。沿道の民衆の間にはさすがに秘やかな嘆声と顰蹙とが起る。
群集の間に交って子路もこの様子を見た。公からの使を受けた時の夫子の欣びを目にしているだけに、腸の煮え返る思いがするのだ。何事か嬌声を弄しながら南子が目の前を進んで行く。思わず嚇となって、彼は拳を固め人々を押分けて飛出そうとする。背後から引留める者がある。振切ろうと眼を瞋らせて後を向く。子若と子正の二人である。必死に子路の袖を控えている二人の眼に、涙の宿っているのを子路は見た。子路は、ようやく振上げた拳を下す。
翌日、孔子等の一行は衛を去った。「我いまだ徳を好むこと色を好むがごとき者を見ざるなり。」というのが、その時の孔子の嘆声である。
十
葉公子高は竜を好むこと甚だしい。居室にも竜を雕り繍帳にも竜を画き、日常竜の中に起臥していた。これを聞いたほん物の天竜が大きに欣んで一日葉公の家に降り己の愛好者を覗き見た。頭はに窺い尾は堂にくという素晴らしい大きさである。葉公はこれを見るや怖れわなないて逃げ走った。その魂魄を失い五色主無し、という意気地無さであった。