Japanische Klassiker mit Furigana
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やくにんがくさんそく
役人学三則
末弘 厳太郎
Lesen Sie 役人学三則 (やくにんがくさんそく) von 末弘 厳太郎 (すえひろいずたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 86.454 Zeichen · 172 Bildschirme
しかし彼らがいかに憎みきらっても、「生」を熱愛する人々の「嘘つき」をやめることは事実上不可能です。彼らがこの否むべからざる人生の大事実に気がつかないのだとすれば、それはきわめて愚だといわねばなりません。
大河は洋々として流れる。人間がその河幅を狭めんとして右岸に鉄壁をきずく。水は鉄壁に突き当ってこれを破り去らんとする。しかも、事実それが不可能なことに気づくとき水は転じて左岸をつく。そうしてその軟い岸を蹴破ってとうとうと流れ下る。この際右岸の鉄壁上に眠りつつ太平楽を夢みるものあらば、たれかこれを愚なりとせぬものがあろうか。世の中に「自由法」なることを主張する者があります。そうしてまた「自由法否なり」として絶対的にこれに反対する人もあります。その「反対」する人々は大河をせき止めえた夢をみてみずから「壮美」を感ずる人々です。しかも実は左岸の破り去られつつあることに気のつかない人々です。それらの人々は、すべからく書斎を去り赤煉瓦のお役所を出でて、現実を現実としてその生まれたままの眼をもって、ありのままを直視すべきです。たいして骨を折ることはいりません。ただちに対岸の破壊せられつつあるのに気が付くでしょう。