Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

やくしゃのいっしょう

役者の一生

折口 信夫

Lesen Sie 役者の一生 (やくしゃのいっしょう) von 折口 信夫 (おりくちしのぶ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 15.324 Zeichen · 31 Bildschirme

Aozora Bunko

だが松蔦の美しさは、素人としての美しさに過ぎなかったのである。こうした美しさは、鍛錬された芸によって光る美しさではなく、素の美しさで、役者としては寧、恥じてよい美しさである。

昔の美しさから謂えば、生地の美しさの見すかされるのではいけない。今の仁左衛門なども、あの素顔のよさがいけないのだと思う。地と一処にその上に作りの美しさ、其以上に鍛錬によっての美しさが見えなければいけない。つまり芸が美しくなれば、姿も美しく見えるといったようなものである。今の女形は概して美しいが、美しくない女形も立派に存在し得るものであることは、日本の歌舞妓の為に大きく言われてよいと思う。そういうことによって、見る方の見物も、見られる方の役者も、芸の上での張り合いが出来る訣だ。

写楽の絵に表れた女形の醜さは、絵に描くときに隠し切れぬ、男の「女」としての醜さである。写楽はそういう女形の醜さに非常な興味をもって、ああした絵をいくつも描いたのだと思う。併しあれは決して誇張ではないので、上方芝居の女形、其に上方の芝居絵は、容貌・体格ともに実に写楽を思わせるものを持っている。

要は、芸によって美しく見えるということが、平凡でも肝腎なことなので、女形がそれ自身純然たる女を思わせるということに対しては、条件をつけて考えねばならぬと思う。