Japanische Klassiker mit Furigana
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まちぼうけぎかいふうけい
待呆け議会風景
宮本 百合子
Lesen Sie 待呆け議会風景 (まちぼうけぎかいふうけい) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 6.980 Zeichen · 14 Bildschirme
桜内蔵相の答えかたには、首相とまるでちがう一種の話術のようなものがあって、議席の空気はおや? とひかれ、なーんだとゆるんで、そこへ彌次がとび入るという工合である。強制貯金をさせるという気はないという意味にとれる答えが、いくつかの答えの中にあったが、その朝、貯蓄組合加入の紙が市役所のビラと一緒に町会からまわって来て、各戸最低五十銭以上の貯蓄をすすめられているものには、では、あれはちがうのかしら、と思われた。法律としてつくられていないものは、強制にはならないとあれば、民間の実感からいつとなし強制貯金という言葉が生れて使われていることもまた別様の意味で面白い。
今日の電力不足は旱天が大半の理由でありましてと、勝逓相の答弁が始められると、議場にどっと笑いがおこり、傍聴席も何となし口元をほころばした。
藤原銀次郎という名に対して、あの演壇に立っての柔らかな声、物腰とは、会社の会議じゃないのだゾという彌次を誘い出したほど、いかにも社長さんらしい。実は事務引つぎもまだすっかりすんでいませんので、とお得意の頭を下げれば、の手であろうか、度胸はよい。
歌舞伎芝居でも大向の彌次というものは、あなどりがたい批評家である場合があるし、その道の通でなければ、大体ああいう声そのものからして普通の喉から突嗟にしぼり出せるものではない