Japanische Klassiker mit Furigana
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のちのなりひらぶんじ
後の業平文治
三遊亭 円朝
Lesen Sie 後の業平文治 (のちのなりひらぶんじ) von 三遊亭 円朝 (さんゆうていえんちょう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 109.545 Zeichen · 216 Bildschirme
文治は夢を見たような心地、
文「一体こゝは何処(どこ)でござりましょう」
船「何処ッて大変な処だ、己(おら)ア新潟通いの船頭だが、昨日(きのう)の難風(なんぷう)で、さしもの大船(たいせん)も南の方(ほう)へ吹付けられ、漸(ようよ)う此処(こゝ)まで帰る途中、毀(こわ)れた小舟に二人の死骸、やれ不憫なことをした、定めし昨日の風で難船したのだろうと、幸いに風も静かになったから、手数を掛けてお前がたを助けてやったのだ」
文「何(なん)ともお礼の申そうようもございませぬ、こゝは越後の新潟近所でございましょうな」
船「どうして/\、これから新潟までは何百里という海路、三日や五日で往(い)かれるもんじゃアねえ」
と聞いて文治は今更呆気(あっけ)に取られて居りまする。
三十九
文治は暫(しば)し呆気に取られて居りましたが、
文「新潟通いの船とあれば、定めし此の船は新潟へまいるのでございましょうな」
船「へえ、新潟へ往(い)く船でがす、見受けるところお前様(めえさん)はお武家様のようだが、一体何処(どこ)のお方かね」
文「私は江戸の者でござります、故(ゆえ)あって越後新潟へまいります