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Japanische Klassiker mit Furigana

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こうてい

後庭

宮本 百合子

Lesen Sie 後庭 (こうてい) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 1.565 Zeichen · 4 Bildschirme

Aozora Bunko

鶏が入らない様にあらい金網で仕切られた五坪ほどの中に六つ七つの小分けがつけてある。

此処も夏の中頃までは手入も行き届いて居たし、中のものも、今ほどめっぽう大きくなって居なかったので、青々と調って気持がよかったが、もう近頃は何とも彼んとも云われないほどゴチャゴチャになって居る。

背がのびる草だからと云って後の方に植えて置いたコスモスがいつだったかの大風でのめったまんまになって居るので、ダリヤだの筑波根草だのと云うあんまり大きくないものは皆その下に抱え込まれてしまって居る。

八つになる弟が強請んで種を下してもらった□□はやって置いた篠竹では足りなかったものと見えて、後の槇の梢まで這い上って、細い葉の間々に肉のうすい、なよなよした花が見えて居る。

槇と云う名からして中年の寛容な父親を思わせる様なのに、くるくるとまといつかれても一向頓着しずに超然として居る様子が如何にもいい。

知らないうちに、昔の御大名の毛鎗の様な「けいとう」だの、何とあれは云ったか知らんポヤポヤした狐の尾の様な草も沢山断りなしにはびこって居る。

あんまり雑草にはびこられたので、十本ほどあったカアネーションは消えたものと見えて、何処にも見あたらない。