Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ふくいんさつじんじけん
復員殺人事件
Lesen Sie 復員殺人事件 (ふくいんさつじんじけん) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 96.621 Zeichen · 195 Bildschirme
今朝は無性にねむたくって仕方がないから、ウチへ帰って、かかりあいになって眠りそこねちゃ大変だと思いましてね。隠れ家でようやく寝こんだところを叩き起されちゃ、やりきれませんや」
「マア、怒るな。我々はみんな一晩ねていないし、今朝もねむりやしないのだからな。ここのウチに何かあったということを誰にきいたな」
「なアに、魚市場の方へ漕いでくると、大謀網から戻ってくる若い奴らが教えてくれたんですよ。お巡りさんがボクを探している、とね。おまえのウチに何かあったらしいぜ、と云いやがるから、こいつはイケネエと、そのまま魚市場へ舟をあげて、スシ食ってねちまったんでさア」
「一晩中米神で釣ってたんだな」
「そうですよ」
「何か見なかったか」
「魔法使いじゃありませんぜ。夜の海で何か見える人がいますかい。手もとへあがってくるイカのほかにね」
「船は見なかったか」
「舟の灯は見ましたがね。ゆうべは何バイもでゝいません。ボクの見た灯は、あれで六ツか七ツぐらいかね」
「砲声をきかなかったか」
「そいつは、たしかに、ききましたよ」
「どっちにきこえた」
「早川口の沖あたりかね。そう遠くないように思いましたが、夜の海上は音の走りがすごく良いから、見当がつきませんや。