Japanische Klassiker mit Furigana
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ふっかつさい
復活祭
久生 十蘭
Lesen Sie 復活祭 (ふっかつさい) von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 11.018 Zeichen · 23 Bildschirme
「しばらくでした。あなたはちっともおかわりにならないわね。あたしはこんなオールド・ミスになってしまったのに。でもこんなところでお目にかかれるなんて、ほんとうに夢みたい」
「あれはたしか昭和三年だった。するとユウは三十二か。まったく夢だなア」
小原は手にものをいわせようというふうに、言葉の切れ目切れ目で鶴代の手を握りしめながら、
「さっき舞踏室でチラと見たとき、どうも似たようなひとだと思って、それこそ飛びたつような気がしたなア。ここでひと口やりながら考えていたんだが、じつにどうもなつかしくてねえ、探しに行こうと思っていたところだったんだ。ミイはこの船で明日の朝アメリカへ帰るんだが、こんな狭間でユウに逢おうなんて、こんなシャフト(目)が出ようたあミイも思っていなかったよ。身寄りもたよりもみな死に絶えてしまって、内地にブリード(肉親)と名のつくものは」
そこまでいいかけたとき、川田はじれったくなったのか、
「お話中だがね、小原君、ミイたちはまだえさについていないんだ。そのへんでキリにしてもらって」
小原は離さずにいた鶴代の手に気がついて、それとなく手をひきながら、川田のほうへ笑顔をむけた。