Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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びしょう

微笑

横光 利一

Lesen Sie 微笑 (びしょう) von 横光 利一 (よこみつりいち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 24.911 Zeichen · 50 Bildschirme

Aozora Bunko

「僕の光線は昼間は見えないけども、夜だと周囲がぽッと青くて、中が黄色い普通の光です。空に上ったら見ていて下さい。」

「あそこでやっている今夜の会議も、君の光の会議かもしれないな。どうもそれより仕様がない。」

暗くなってから二人は帰り仕度をした。携帯品預所で栖方は、受け取った短剣を腰に吊りつつ梶に、「僕は功一級を貰うかもしれませんよ。」と云って、元気よく上着を捲くし上げた。

外へ出て真ッ暗な六本木の方へ、歩いていくときだった。また栖方は梶に擦りよって来ると、突然声をひそめ、今まで抑えていたことを急に吐き出すように、

「巡洋艦四隻と、駆逐艦四隻を沈めましたよ。光線をあてて、僕は時計をじっと計っていたら、四分間だった。たちまちでしたよ。」

あたりには誰もいなかった。暗中匕首を探ぐってぐっと横腹を突くように、栖方は腰のズボンの時計を素早く計る手つきを示して梶に云った。

「しかし、それなら発表するでしょう。」

「そりゃ、しませんよ。すぐ敵に分ってしまう。」

「それにしても――」

二人はまた黙って歩きつづけた。緊迫した石垣の冷たさが籠み冴えて透った。暗い狸穴の街路は静な登り坂になっていて、ひびき返る靴音だけ聞きつつ梶は、先日から驚かされた頂点は今夜だったと思った。