Japanische Klassiker mit Furigana
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「しんりしけん」じょ
心理試験
小酒井 不木
Lesen Sie 心理試験 (「しんりしけん」じょ) von 小酒井 不木 (こざかいふぼく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 96.338 Zeichen · 197 Bildschirme
妙子は怪訝そうな顔をしたが、清三の様子が一生懸命だったのですなおに下へ行った。そうして暫くの後戻って来た。
「あの方はある生命保険会社につとめている人で、こちらの親戚ですって。今日は日曜日だから、御子さんを連れて散歩に出かけ、こちらへお寄りになったそうです」
「ちがう、ちがう」と、清三は叫んだ。「まだほかに重大な用事があったんです」
「あら、なぜ……?」
清三の顔はにわかに血走って来た。
「妙子さん!」
「え?」
「僕は……僕は……」
彼はもう辛抱し切れなくなって妙子に一切を告白した。
あくる日彼はいつもより一時間も早く下宿を出た。そうして店で主人の出勤を待ち構えた。彼は妙子から主人に一切を悔悟白状するようすすめられた。「二人が一生懸命になってそのお金を作りましょう」こういわれて彼はすっかり心の荷を下し、ゆうべは安眠して、今朝は上機嫌で出かけたのである。
やがて主人は、いつものとおりな顔をしてやって来た。
彼は奥の間へ行って、早速主人に自分の犯した罪を打ちあけた。主人は黙ってきいていたが、その顔には見る見る驚きの色があらわれた。そうして、一通りきき終って、何かいい出そうとすると、丁度その時来客があって、はいって来たのは、外ならぬ探偵であった。