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Japanische Klassiker mit Furigana

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おんがくどけい

性に眼覚める頃

室生 犀星

Lesen Sie 性に眼覚める頃 (おんがくどけい) von 室生 犀星 (むろうさいせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.495 Zeichen · 22 Bildschirme

Aozora Bunko

……というのは、わたしは晩ねむられないときに、毎時もブランコの上で、さか立ちをしたり巴のように舞ったり、不意に身がるに飛び下りたりするくせを持っていて、そのうちに睡れるのだ。宙にからだが浮くという気が羽根の上をわたるようなうす擽ったさで、そしてかるがるしい気になり、遠いところにいる睡りをすこしずつ呼びもどすような気がするのだった。それ故、マテニは、わたしの睡りぐせを全く現実にしてくれるので、あるいは左ういう点からも好きになっているのかも知れない。それは一方から不意にブランコに飛びついて、その激揚に乗って、さきのブランコに乗っている男が、両手を提げているのに飛び移るのである。それが殆んど一分間くらいの間にすらりと遣ってのけてしまうのである。

その日、マテニは、腰と頸すじとに、白い布帯を巻いた青いうすものを着ていた。わたしはその青い服よりむしろ黒い服の方がこのましかった。間隙のない隆起と堆積との肉感を覗かせた姿は、全体としてつるつるあぶらを流したような滑らかさを持っていた。独逸鯉によくみる肥りようと生々しさとを兼ね、どこかとかげのようなくねりの自由をもそなえていた。