Japanische Klassiker mit Furigana
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あやしのやかた
怪しの館 短編
国枝 史郎
Lesen Sie 怪しの館 短編 (あやしのやかた) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 81.915 Zeichen · 165 Bildschirme
後の方はまるで独言のように云って、もう一度その男は振りかえって、その建物を眺めましたが、
「馬鹿な、そんなことがあるものか! ……それはそうとオイ重助さん、五反麻の生活面白いかね」
「え?」とわたしはギョッとしましたが、「へい……何んでございますか」
「あのお方たっしゃかい」
「え? へい……あのお方とは?」
「ご上人様のことよ、しらばっくれるない」
「…………」
「アッハッハッ、まあいいや。……おっつけお眼にかかるから」
云いすてるとその男は飛ぶような早さで、町の方へ走って行きました。
道々考えにふけっておりましたので、斗丈様の庵室へ行きついた時には、初夜近い時刻になっていました。小門をくぐろうといたしました。
と、どうでしょう手近のところから、呼子の音が聞こえて来たではありませんか。
「おや!」と思わず云いましたっけ。
と、生垣と植え込みとによって、こんもり囲まれている庵室を眼がけて、数十人の人影がどこからともなく現われ、殺到して行くではありませんか。
(捕吏だ!)と私は突嗟に思いました。(ご上人様を捕えに来た捕吏たちだ!)
そう思った私を裏書きするように、