Japanische Klassiker mit Furigana
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かいじんのめ
怪人の眼
田中 貢太郎
Lesen Sie 怪人の眼 (かいじんのめ) von 田中 貢太郎 (たなかこうたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 2.772 Zeichen · 6 Bildschirme
と、云って家の中の方を揮り返った。
「おい、お侍さんが、お茶を飲ましてくれと云うから、早う一ぱい汲んで来い」
丹治は老人の傍にある藁打ち台の石の上に腰をかけた。息子の嫁らしい小柄な女が盆へ茶碗を載せて土間の口から出て来た。
「ああ汲んで来たか、そこにお出でになるお侍さんにあげるが好い」
老人が腮で指図をすると、女は黙って頷きながら丹治の前へその茶碗を持って来た。丹治はちょと俯向いてから急いでその茶碗を執りあげて一息に飲んだ。
「これはありがたい」
丹治は手にした茶碗を盆の上に返した。老人はそれを見ると、
「お侍さん、どんなことがありました」
「今朝、山へあがる時に、茨の中から、猿とも嬰児とも知れない者が出て来て、俺の顔を見るなり、草の中へ隠れたから、今日は朝からみょうな日じゃと思っておったところが、この山の上へ往くと、鶴が松にとまっておる、鶴は捕られんことを知っておるが、他に何人もおらんし、かまうまいと思うて、焼き撃ちにするように撃って、手応えもあったが、鶴は平気な顔をして、動きもしなければ飛びもせん、朝のこともあるし、今日はろくなことはないと思うて、渓の方へおりかけてみると、その辺一面が雛壇になって、雛が一ぱいに見えるじゃないか、びっくりして、その雛壇を、この鉄砲で、叩き割りながらやって来たところが、この家が